熱海市への移住促進冊子「移住の前にゆっくりと 移住よりそいBook」を制作しました。

熱海市役所の職員の方から、「移住関係のイベントや市役所に問合せがあった際、熱海を紹介できる冊子が欲しい」というご依頼がありました。そこでプランナーに戸井田雄、イラストレーターに戸井田明日香のほか、エディターと監修が加わり、計4名のチーム体制で企画・制作を担当。「熱海とターゲットとの関わりを移住前に増やす」をテーマに設定し、昨今の移住ブームに乗るのではなく、読者が一息ついて「移住」に向き合えるような冊子制作を目指しました。

表紙では、優しい風が吹いているようなタイトルデザインや描き込みすぎていないラフなイラストなど、冊子を手にとる方々がリラックスした状態で移住と向き合えるよう、全体的に優しいデザインを意識しました。
またメインカラーには温かみのあるピンクを採用。一般的に静岡県の移住冊子は海や山を連想させるブルーやグリーン系のカラーが多い中で、一際目を惹く表紙となりました。移住イベントでさまざまな地域の冊子が並ぶ中で非常に目立つと、お客様や同業他社の方からも好意的な反応を頂いています。
シチュエーションを選ばないデザインとなっていることからカフェなどにも置いており、移住検討者以外で手に取る人も増えています。移住促進冊子でありながら移住以外の切り口で冊子が読まれるなどの反響がありました。

最初のページを開くと、まず移住検討者への問いかけやチェックリストが配置されています。ここでは移住に向き合うきっかけとなるページ構成を意識しており、移住を通して何を実現したいのかなど、読み手の暮らしや働き方をベースに検討できるチェックリストを作成しました。

見開きの中ページを開くと、熱海市の地図や実際に移住した人々のインタビュー記事を掲載しています。特に地図には学校や保育園・幼稚園、コンビニエンスストア、スーパーなど、熱海での暮らしに関わる施設等を細かくマーク。移住後、「こんなはずではなかった」「思っていた暮らしと少し違う」などの悪いギャップをなるべく防ぎ、一目で熱海での住み心地や暮らしのイメージがつくようなデザインを意識しました。

裏表紙には生活する上で欠かせない事務情報を記載しています。最後まで読み手の関心が続くよう、熱海のスナックの看板をイメージして、ポップさも加えたデザインを提案しました。